法華狼氏のエントリでは近年の用例はないとされているが、実際にはそうした用例は存在する。

https://bsearch.bookwalker.jp/search?word=%22略式軍服%22&start=0

池波正太郎『男のリズム』
そのころ、海軍の略式軍服を着て、東劇へ歌舞伎を見に行った。

堺屋太一『時代末』
マッカーサーが敢えて天皇を呼びつけ、略式軍服で写真を撮らせたのも、

半藤一利『日本国憲法の二〇〇日』
天皇はモーニングの礼装であったが、マッカーサーは略式軍服でネクタイもしめていなかった。

藤本ひとみ『皇帝ナポレオン』
濃紺の略式軍服である。元帥の従軍軍装だった。
枯野瑛『終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか?』
見慣れない服装だった。女性兵用の略式軍服。

アマラ『地方騎士ハンスの受難』
ハンスは寝巻きから動きやすい略式軍服へ着替えると、ベッドに立てかけてあった剣を腰に差す。

あえて翻訳は除外したが、日本人作家の商業作品に限定してもこうしていくつかの使用例がある。
池波正太郎以外は、2000年ごろから2020年までに刊行された新しい書籍である。
もちろん10件足らずでは「定着していた」とまでは言えない。
しかし「用例がまったく無いわけではない」ということはわかるはずだ。

https://anond.hatelabo.jp/20230529130123