性的少数者制限法が成立 ウガンダ、最高死刑も
2023年5月29日 22:28
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR29B5F0Z20C23A5000000/

【ナイロビ=共同】アフリカ東部ウガンダで、LGBTQ(性的少数者)の行動を大幅に制限する法律が成立した。大統領報道官の29日の発表をロイター通信が伝えた。エイズウイルス(HIV)感染者の同性と関係を結ぶなどの「重度の同性愛」に対しては最高で死刑を科すなど厳しい内容。

議会が3月に可決した法案にあった、個人がLGBTQと自認すること自体を犯罪とする文言はなくなったが、多くは法案の内容がそのまま残った。同性愛の「促進」行為は禁錮20年と規定。LGBTQの支援団体の活動が取り締まりを受ける恐れがある。

ムセベニ大統領が29日までに法案に署名した。ムセベニ氏は過去に「同性愛者はおぞましい」と公言するなど、LGBTQへの強い偏見で知られる。

問題の法律は法案段階から、米欧を中心とする国際社会が「差別的だ」と激しく反発した。ウガンダに対し制裁を求める声も上がる。

ウガンダで2014年、今回ほど過激でない「反LGBTQ法」が成立した際は、西側諸国が援助凍結や入国制限などを実施した。法律は成立から数カ月後、裁判所が効力を無効化した。