「不登校YouTuberゆたぼん」はあと4年で大人になる…9歳の少年を嗤ってきたネット民が向き合う現実
「俺が自由な世界を創る」をテーマに活動してきたゆたぼん
4月24日、少年革命家を標榜している沖縄在住の14歳の少年「ゆたぼん」(本名:中村逞珂ゆたかさん)が「【ご報告】ガチで勉強してみた」(※2023年5月24日現在は「【みんなの学園】で勉強してみた」というタイトルに変更されている)という動画を公開し話題になりました。これがファンの期待を裏切る内容だったのか、動画公開前には約6万人だったTwitterのフォロワーも執筆時点(5月22日)で約3万6000人に激減しています。
ゆたぼんが急速にオワコン化してきているのも、所詮は周りの大人に吹き込まれたことを語っているだけなのではないかという舞台装置の見え隠れによる興覚めと、子役芸能人と同様に「小学生のような子どもだから希少だったけど、中学3年にもなって身体も大きくなったのにいつまでも言うべきことなのかそれは」という見る側の変容もあるのではないかと思います。
自分の倅せがれどもを見ていても、中学生にもなって夜更かししてゲームしてて朝起きられず「中学に行きたくない」と布団の中で泣き叫ぶところを叩き起こして、口に茶とトーストぶち込んでかばんに弁当詰めて玄関から「いってらっしゃい」と蹴り出す日常を思い返すと、自分の生活そのものすぎてゆたぼんに共感どころではなくなっているのですよ。
ロボットかどうかなんてどうでも良くて、目の前の日常が大変過ぎて、次クソみたいな点を取ってきたら内申点とんでもないことになるぞという危機感のほうが先に立ちます。
小学生の頃は、生活の乱れは親の責任だし早く寝かせてやれなかったのは悪かったなと思うのですが、母親よりでかい図体して朝いつまでもゴロゴロしてんじゃねーよと感じるのは、育つ子どもの歳相応の対応になるものなのだと思うのです。
18歳を子どもとしてのひとつの区切りとするならば、あと4年のうちに彼は小学校3年から学んできたことを武器になにで生きていこうとするのか、そろそろタイムリミットが近づいてきているなあと思ったりもします。中学生にもなって何を言っているの、というのは同じ世代の子育てをしてきた視聴者には割と共通した印象になってしまうため、若くして客離れによるオワコンを経験するのが果たして良いことなのかどうか。
出せる話題も乏しくなって、全国を漫遊する足となった「スタディ号」を売却する話を企画するも、最初は1000万円だ、2000万円の買い手がついたとはしゃいでいたものが、はしごを外すような「実は2000円でした」みたいなオチになっているのも、はしごを外されて落ちるさまを笑うというより嗤わらう感じになってしまうのももったいないことです。こんなはずじゃなかったんでしょうね。
そして、ふと正気に返ると、私も子どもたちと一緒に過ごせる時間もだんだん終わりに近づいて、彼らのために本当に何ができたのか、きちんと学んで社会で生きる能力・スキルを身に付けるに資する何かができていたのか、父親として自問自答したりするのです。かつて、私の父親が私に対して思っていたのと同じように。
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