流通や外食、繊維などの労働組合が加盟するUAゼンセンは2日、2023年の春季労使交渉の妥結状況を発表した。5月末時点はパート1人当たりの賃上げ率が5.08%(時給52.7円相当)と、
これまでで最も高かった20年の2.75%を上回った。満額回答は105組合と妥結した組合の29%に達し、12年の同団体結成以降の過去最高を更新した。

パートの賃上げ率は22年5月末時点(2.29%)を2.79ポイント上回った。5月末時点の賃上げ率が正社員の賃上げ率を上回るのは8年連続で、雇用形態間格差の是正が進んでいる。ベースアップ(ベア)引き上げ分は4.40%(時給45.7円相当)と物価上昇分を上回る水準だった。

正社員(1255組合)とパート(367組合)で妥結状況をそれぞれ集計した。正社員ではベアと昇給を含む1人あたりの賃上げ率は3.65%(月額1万552円相当)だった。満額回答は224組合で全体の18%だった。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC0271Z0S3A600C2000000/