ポケカ転売「命削って月収20万円」の末路…限界転売屋の目の前に謎の組織”転売ロケット団”参上「レイドバトルだ!」

「月収は20万円くらい」転売屋にとって厳しい時代に

「通販サイトを見るとわかりやすいですけど、最近は先着の販売をするお店が激減して、抽選ばかりになりました。先着販売だと、平日の午前10時とかに販売を解禁しても、買えるのは、学生かフリーターやニートじゃないですか。だから、転売を本気でやっている人間にとっては、先着販売のほうがありがたいんですよね。これは通販でも店舗でも変わらないです。ただ、結局先着販売だと、転売屋が買って終わりだということが知れ渡ってしまった感はありますよね。ひどいときは30個が入荷するお店に、転売屋が30人並んで終わりなんてこともザラにありましたから。こういうこともあって、最近では抽選販売がスタンダードになってしまいました。それも受付期間を十分に設けているから、転売屋の強みである『身軽に動けること』『平日の昼間に身体が空いていること』を活かせる場面が少なくなりました」

 収入面はどうなったのだろうか?

「最近は減っていますね。全盛期は月80万円くらいだったんですけど、その4分の1くらいじゃないですか?だって、最近のパックは『イーブイヒーローズ』みたいに定価の5倍6倍という値段はつかないのに、競争率は『イーブイヒーローズ』より上がっているんですもん。最近は外人とか、フツーの主婦みたいなのまで交じりだしているし……」

 外人やフツーの主婦とは、いったいなんのことだろうか。詳しく話を聞いてみると、こういうことらしい。

主婦や外国人集団までもポケモンカードの冒険に出ている

 ごく一部に残っている先着販売の店舗や、入荷した商品をそのまま売るコンビニなどは、転売屋からロックオンされる。そのため、転売屋が入れ代わり立ち代わり「ポケモンカードありますか?」と聞いて、ないことが分かるとすぐに退店……。というムーブが繰り返される。これはある意味、転売屋にとっては当たり前のことだったが、最近では見た目が普通の主婦や、外国人の集団までが転売を始めて、この「ポケモンカードありますか?」を行っているらしい。

 しかし、外国人はまだしも、主婦に見える人は転売屋ではなく、子供のために買いに来た人なのでは? そう聞くと、長濱さんはギアを上げてしゃべり始めた。

「とんでもない! あいつら、めちゃくちゃですよ。主婦みたいな連中のスマホの画面をチラ見すると、LINEやDiscordの『ポイ活グループ』みたいなのに入っているし、ひどい人になると、店内でワイヤレスイヤホンをつけて「ありませんでした~」とか、通話で報告してますからね。そんなことしたら『転売屋が買いに来てますよ』って言ってるようなもんじゃないですか。せっかく先着販売の店舗なのに、こういう奴らのせいでつぶされた店もありますよ」

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