精神科病院からの無実の訴え「考えすぎて頭がおかしくなった」 大崎事件〝共犯者〟の肉声公開
サイトに音声あり
https://www.nishinippon.co.jp/item/n/1082672/
知的なハンディのある親族の自白により、原口アヤ子さん（95）を殺人・死体遺棄の犯人とした司法の判断は本当に正しいのでしょうか－。今から44年前に鹿児島県の農村で起きた大崎事件。当時42歳の男性の遺体が自宅牛小屋から発見され、男性の親族4人が有罪となりました。
被害者の義理の姉であるアヤ子さんは「自分はやっていない」と一貫して主張しましたが、裁判所は、アヤ子さんを事件の「主犯」と認定しました。証拠の柱になったのが、アヤ子さん以外の「共犯者」の供述。つまり、アヤ子さんの夫である被害者の長兄と、次兄、その息子の計3人が警察や検察の取り調べに、自分たちとアヤ子さんの犯行を認めた「自白」でした。
3人は一審の有罪判決を受け入れ、控訴をせずに服役しました。ですが、服役中に家族らとの面会で「本当はやっていない。自白は厳しい取り調べで警察から強制された」と否認に転じています。
見逃すことができないのは、3人に知的なハンディがあった点です。一般に知的障害や精神障害がある人は、他人の言い分に反論することが苦手で、迎合しやすい傾向があるとされています。現在では、適正な取り調べを担保するために録音・録画が奨励されています。
3人は既に世を去っています。ですが、手元には、38年前に録音された彼らの音声が残っています。裁判のやり直しを望む被害者の次兄とその息子が、刑務所の出所後に弁護士に対し、「事件の真相」として語ったものです。
事件当夜は父親と口論をして…
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このうち、被害者の次兄の息子、つまりアヤ子さんの義理のおいである中村善則さん＝録音当時（30）＝の肉声を紹介します。被害者の遺体を牛小屋に埋めたとして懲役1年の刑を終えた後の1985年1月27日に語った言葉です。肉声を聞いていただければ、弁護士の質問に対し、時折どもったり、言葉に詰まったりしながらも、懸命に無実を訴える姿が浮かび上がります。
まずは、事件があった当日の状況から。テープの中で善則さんが語っている「邦夫さん」とは、遺体で見つかった被害者の名前です。
弁護士 中身を（テープに）とっておきたいと思いますので、聞かせてもらいたいと思うんですよ。それで、あなた自身、死体をね、牛小屋の堆肥の下に埋め...
詳細はサイトで
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