「安倍元首相も被害者に」手榴弾が投げ込まれ、ロケット砲まで…
九州最大の暴力団・工藤会の縄張りで起きた“戦場レベル”の衝撃事件
https://news.yahoo.co.jp/articles/735670b4f624c6159b7cac53920cd6cfe4bc7bfb

溝下(編注:溝下秀男。3代目工藤会会長)の時代から北九州市や周辺では、
暴力団の関与が疑われる市民襲撃事件が相次いでいたが、野村が実質トップに就任した
2000年以降は残虐性が際立ってきた。

なかでも衝撃が大きかったのが、2003年8月18日の夜に起きた
「俱楽部ぼおるど」への手榴弾投げ込み事件だ。

ぼおるどは、小倉でも指折りの高級クラブであり、その経営者は、
地域の暴追リーダーとして知られていた。
地元飲食店などでつくる「鍛冶町・堺町を明るくする会」の役員でもあり、
組員の入店を決然と拒否していたのだ。

(中略)

このとき、ホールでは20人ほどのホステスが待機していた。
そこに突然、現れた男が手榴弾を投げつけてきたのだ。

手榴弾は一人のホステスの頭に当たってから壁に跳ね返って爆発したのだという。

彼女たちからすれば、何が起きたかもわからなかったはずだ。

すさまじい爆音に、彼女たちの悲鳴が重なった。

手榴弾の保管状態が悪かったのか、不完全爆発だったと、のちに判明している。
そうでなかったなら大惨事になっていたにちがいない。

爆発は彼女たちの間近で起きたのである。このときは死者こそ出なかったが、
多くのホステスがひどい火傷やケガを負っている。

すぐ近くのビルにいた男性は爆発のすさまじさを次のように表現した。

「ドーンと重機が突っ込むような音だった。地震のようにビルが揺れていました」

■繁華街の惨劇

手榴弾を投げつけた男はすぐに店から逃走を図っており、通りがかりの男性がその現場を見ていた。

「フルフェイスの黒いヘルメットに着衣も黒ずくめの男が逃げ出してきて、
店の中から従業員らしき4、5人の男が追いかけてきたんです」

男は店員たちに押さえつけられて、まもなく死亡した。

死因は窒息だった。

店員たちが数人がかりで押さえつけた際に胸部が圧迫されたことによる。

店員たちにすれば、なんとしても逃すことはできないという意識しかなかったはずだ。

 この実行犯は、工藤会系の組員(30代)であることが判明している。