不登校の児童の給食費について、保護者が学校に返還を求めたところ、拒否されていたことがわかった。学校側は「(会計処理が終わり)戻すお金がない」などと説明しているという。

 児童は静岡市葵区の市立小学校の高学年で、昨年7月ごろから学校に通っていない状態が続き、給食も食べていないという。だが、その期間も給食費の支払いは続いており、今年3月末までに約4万円を学校に納入したという。市の給食費は月額約4500円。

 関係者によると、児童の保護者が経済的に困っていると訴えて、学校側に返還を求めたところ、給食停止の手続きが取られていなかったと指摘され、すでに昨年度の会計処理が済んでおり、返金できないという趣旨の説明があったという。

 市教育委員会によると、給食停止の手続きを取れば給食費の支払いは免除される。しかし、保護者は給食停止の手続きは知らなかったという。

 市教委学校給食課の担当者は取材に対し「停止の手続きが周知されていなかった点は責任を感じている」とした上で、「すでに精算済みの案件なので返還は難しい」と話している。

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