外国人の「特定技能2号」 農業など11分野に大幅拡大へ
2023年6月9日 10時23分

熟練技能を持つ外国人の在留資格で、事実上、無期限に滞在できる「特定技能2号」について、農業や飲食料品製造業など11分野に大幅に拡大する方針が閣議で決まりました。
4年前に始まった、熟練した技能を持つ外国人に与えられる「特定技能2号」の在留資格は、在留期間の更新に上限がなく、事実上、無期限に滞在できるほか配偶者などの帯同も認められていますが、現在は「建設」と「造船関連」の2分野の業種に限られ、資格を持つ人は11人にとどまっています。

世界的に人材獲得競争が激しくなる中、政府はこの在留資格について、今回、「農業」や「飲食料品製造業」など9業種を増やし、あわせて11分野にする方針を9日の閣議で決めました。

閣議の前の関係閣僚会議で、岸田総理大臣は「深刻な人手不足を踏まえ、わが国が魅力ある働き先として選ばれる国となるよう、外国人の受け入れ環境のさらなる整備に取り組んでほしい」と述べました。

「特定技能2号」の拡大をめぐっては自民党内の一部から「事実上の移民政策につながる」などと慎重論も出ていましたが、「人材不足であり、外国人労働者から選ばれる国にならなければという危機感は強い」などとして了承された経緯があります。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230609/amp/k10014094551000.html