https://news.yahoo.co.jp/articles/5e9ad449c800331020b9c798766d9326a60ddcb4

米国政府が、国連教育・科学・文化機関(ユネスコ)に再加入の意向を伝えていたことがわかった。ユネスコのオードレ・アズレ事務局長が12日にパリの本部で開かれる臨時会合で、加盟国に報告する方向で調整している。トランプ前政権時の2018年に脱退した米国が、復帰する見通しとなった。

 米国務省の報道担当者は、読売新聞の取材に、同省高官が8日、アズレ氏に再加入の意向を伝える書簡を出したと説明した。ユネスコ関係者によると、12日には各国大使が集まる臨時会合が開かれる。会合で経緯が報告される模様だ。

 米国は17年7月に、ユネスコがヨルダン川西岸にあるパレスチナ自治区の「ヘブロン旧市街」を世界遺産に登録したことに「反イスラエル的」だと反発し、18年12月に脱退した。

 ただ、ユネスコでは現在、人工知能(AI)の活用や科学技術教育の振興など、最先端技術のルール作りを巡る議論が進められており、米国不在の中、技術覇権を狙う中国の影響力が強まることに懸念も広がっていた。