少量または中量の飲酒は脳のストレスの度合いを下げ、これにより長期的な心臓病のリスクを低減させる可能性があることが、6月12日に発表された研究で明らかになった。この研究結果は1杯のワインが心臓に与える短期的な影響についての長年の研究に基づいている。ただし研究者らはアルコールには健康面への深刻なデメリットがあるとも警告している。
米マサチューセッツ総合病院(MGH)の研究者らは、少量~中量のアルコール摂取が脳から体に送られるストレス信号の長期的な減少につながっていることを突き止めた。これは、随分前から指摘されてきた少量の飲酒が健康増進につながるということを説明するものとなる可能性がある。少量~中量のアルコール摂取は女性で1日1杯、男性で1~2杯と定義されている。
5万3000人以上を対象とした今回の研究によると、少量~中量の飲酒をする人に見られる脳からのストレス信号の低下は、心臓発作や脳卒中など血管関連の発作の減少に関連していた。
研究結果は医学誌『Journal of the American College of Cardiology』に掲載された。
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