群馬県高崎市は15日、市内の認定こども園「むつみ幼稚園」の送迎バス運転手が、一時停止を守らなかったことを園児に指摘されて立腹し、バスから園児を一時降ろす虐待をしたと発表した。運転手は園を運営する学校法人外所学園の理事長だった男性。市は子ども・子育て支援法などに基づき、学園に改善勧告をした。学園側は「勧告を真摯(しんし)に受け止め、保護者には今後も丁寧に状況を説明していきたい」としている。
市によると、前理事長は3月3日午後2時45分ごろ、園児から指摘を受け「バスを降りろ」などと言った。園児は同乗していた教諭にも促され、いったん路上に出たがすぐに車内に戻り、けがはなかった。
市は勧告書で、前理事長の行為は「子供の自尊心を傷つけ、ネグレクトに該当する」と指摘した。教諭については「危険を阻止する行動を取る必要があった」とした。保護者が園に連絡して発覚し、教諭は退職した。前理事長も園の運転手を辞めた。
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