英紙デイリー・メイルは16日、下院議員を辞職したボリス・ジョンソン元首相を、同紙のコラムニストに迎えると発表した。
ジョンソン氏は、元閣僚や上級官僚らが新たな仕事に就く際に利害対立の有無を確認する委員会に、再就職について届け出ておらず、閣僚行動規範に「明確に違反」していると、委員会は指摘している。
昨年9月に首相を退任したジョンソン氏は9日、下院議員を辞職した。新型コロナウイルス対策のロックダウン中に首相官邸などでパーティーが開かれた、いわゆる「パーティーゲート」に関する下院特別委の調査報告書が公表されるのに先立っての辞職だった。
特別委は15日、ジョンソン元首相がこの問題をめぐる答弁で「議会を故意にミスリード」していたと結論し、90日間の議員資格停止処分に当たるとした報告書を公表した。
イギリスでは、元閣僚らは辞職後2年間は、新しい仕事について、再就職企業就職諮問委員会(ACOBA)の助言を求めることが義務付けられている。
ACOBAは、ジョンソン氏の再就職に関するニュースが出るわずか30分前に、同氏から報告を受けたとしている。
ジョンソン氏による初めての週刊コラムは、16日午後にデイリー・メイル・オンラインに掲載された。デイリー・メイルは首相時代のジョンソン氏を強力に支持していた。
https://www.bbc.com/japanese/65900217