>一部に「不幸を嘆いてばかりじゃだめだ」という「正しい意見」が散見されるけど、日本には生まれた世代や環境を嘆く自由もないの?「前を向いて挑戦し続ける」人間以外を見下す社会って、どんだけ息苦しい社会なんだろうね。団塊世代以上の、高度成長期までの元気活発な日本人のほうが、自分の不遇や不幸をもっと政府や経営者や社会のせいにしていたと思うよ。

全然違う。いわゆるそれに相当する「氷河期世代」とは、

「人間は生まれたからには結婚して家庭をつくるのが当たり前という社会観念が強く残っていたが、実際はできない人が大量に出現した世代」


でもあるんだよな。「人間として当たり前のことができなかった」という劣等感を背負ったからこそ、不幸感がめちゃくちゃ強いわけ。


かつてに比べて恋愛が圧倒的に自由競争化し、雇用も不安定化し、しかも結婚や育児自体の標準とされるコストも跳ね上がった時代。結婚が非常に難しくなったのに、「なんでうちの子供は結婚なんて人間として当たり前のこともできないのか」と、親世代から否定的な言葉を投げつけられ続けて、自尊心を削られてきた世代。


これは他の全ても同様。


自分たちの世代で「いじめ自殺」が社会問題化したけど、上の世代は相変わらず「いじめなんかで死ぬなんて意味不明」という反応で、文字通り何もしてくれなかった。


就職が厳しくなっても、「仕事を選り好みしすぎ」「若い頃は苦労するもの」という言葉を投げつけられ続けた。そして就活の厳しさで若者がのたうち回っているのに、メディアのバッシングを背景に、「改革」の名の下に公共事業や公務員の採用が大幅に減らされ、そのかわり非正規雇用が大幅に増えた。「男が結婚すると言うのは、女子供を養うこと」という観念は当時普通だったから、わかりやすく非婚化と少子化が進行した。

いわゆるZ世代は、「別に結婚しなくても、それも個人の人生だよね」となっているので、将来結婚できなかったとしても、それに対する不幸感は氷河期世代ほどではないだろう。自分もZ世代に生まれたかった。

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