応募した闇バイト、途中から「薬のみ込んで運ぶ仕事」に変わる…新幹線内で意識失った後に発覚
2023/06/22 08:05

 「闇バイト」に応募して違法薬物を密輸したとして、麻薬特例法違反に問われた住所不定の被告の男(26)の初公判が21日、福島地裁(三浦隆昭裁判官)であり、被告は起訴事実を認めた。検察側は懲役1年6月を求刑、弁護側は執行猶予付きの判決を求め、結審した。判決は30日。

 被告は3月8日、覚醒剤などの違法薬物を体内に隠し、メキシコから成田空港を使って日本国内に密輸したとして起訴された。

 検察側の冒頭陳述などによると、被告は2月頃、ツイッターで高報酬のバイトを募っていた氏名不詳の人物とやりとりを開始。「米国の仕事をレビューする業務」に応募したが、途中から「薬をのみ込んで運ぶ仕事」に変わったという。秘匿性の高い通信アプリで指示を受けながら、ゴムに包まれた違法薬物の塊計17個をのみ込むなどして密輸した。

 帰国後の3月下旬に新幹線に乗車中、体調不良となって意識を失い、搬送先の福島市内の病院で尿から覚醒剤の成分が検出されたことで事件が発覚。被告は被告人質問で「報酬は10万~30万円だった。金ほしさに引き受けた」と説明した。

https://www.yomiuri.co.jp/national/20230621-OYT1T50250/