「H3」1号機の打ち上げ失敗、JAXAが「9つのシナリオ」に原因絞り込み

宇宙航空研究開発機構(JAXA(ジャクサ))は22日、新型主力ロケット「H3」1号機の打ち上げが失敗した原因について、九つのシナリオに絞り込んだと明らかにした。今後さらに原因究明を行うが、一つに絞り込めなかった場合でも、部品の交換やプログラムの改良などで対策を実施するという。

 同日開かれた文部科学省の有識者会議で報告した。これまでの調査で、第2段エンジンの電源系統で過剰な電流が発生して電源の一部が遮断されたことで、エンジンが着火しなかったことがわかっている。

 この日の会議では、何らかの原因で電圧を下げる部品が不具合を起こし、過大な電圧が出たシナリオなどを挙げた。実機と同じエンジンなどを使った試験で、部品に予測よりも大きな衝撃が加わった可能性があることがわかった。JAXAは試験を再度行い、衝撃による影響などを調べる。
https://news.yahoo.co.jp/articles/871fbed1dd94cc3ec1a119855519d26c41d99ac3