福岡・博多と韓国・釜山を結ぶ高速船「QUEEN BEETLE」を運航する「JR九州高速船」(福岡市博多区)が、船体にひびが入っていたのに必要な検査を受けずに運航を続けたなどとして、国土交通省は23日、同社に対し海上運送法に基づく安全確保命令を出した。

 国交省や同社によると、高速船は2月11日、釜山―博多間を往復中、浸水警報が複数回作動した。翌12日に博多港に到着後、船首右側面の水面下約20センチ付近に幅約7センチのひびが見つかった。

 船の損傷が発見された場合、運航会社は国の臨時検査を受けなければいけないが、同社は14日に国に報告するまで、応急処置を行った上で3便の運航を継続していた。同社は「法令を誤って認識していた」としている。

 同社の水野正幸社長は「命令を真摯(しんし)に受け止め、法令順守を徹底し、さらなる安全運航の確保に努める」とのコメントを発表した。

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