https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230622/amp/k10014106251000.html
タイタニック潜水艇 酸素尽きるおそれ 懸命の捜索続く
大西洋で沈没したタイタニック号を見るために海中に潜ったあと連絡が途絶えた潜水艇は、中の酸素がなくなるとみられる日本時間22日の夜、現地の朝を迎えています。
アメリカやカナダの沿岸警備隊などによる懸命の捜索が続いています。
111年前に氷山に衝突して沈没した豪華客船タイタニック号を海底まで見に行く観光用の潜水艇は、18日午前、海中に潜ったあと連絡がとれなくなり、アメリカやカナダの沿岸警備隊などが懸命の捜索を続けています。
21日には前日に続いて海の中で音のようなものが感知され、音を感知した海域の周辺に遠隔で操縦できる無人の探査機などを投入して捜索を続けているということです。
ただ、イギリスの公共放送BBCは、アメリカ軍の原子力潜水艦の元司令官の話として、感知した音について「音は潜水艇からのものではなくただ自然によるものだろう」と述べています。
その上で最初に音が感知されたエリアに多くの探査機が近づいたことでさらに音を感知しているだけではないかという見方を示しました。
5人が乗った潜水艇には、緊急用の酸素など96時間、生命を維持できる装置が備わっているということですが、アメリカの沿岸警備隊の20日の記者会見での情報によれば中の酸素がなくなるのは日本時間22日の夜、現地の朝となっています。
BBCは深海に詳しい専門家の話として、「潜水艇の位置を特定し、海面に引き上げるには、何時間もかかる」という見方を伝えていて、捜索は厳しい状況となっています。
無人探査機を載せたフランス船 現場周辺の海域に到着
ロイター通信は、日本時間の22日午後6時前、無人の探査機を載せたフランスの船が、捜索に加わるため現場周辺の海域に到着したと伝えました。
この無人探査機を運用するフランス海洋開発研究所によりますと、この探査機は遠隔操作が可能で、深さ6000メートルの深海に潜ることができるということです。
またロイター通信は、もし連絡が途絶えた潜水艇に何かが絡まって浮上ができなくなっている場合は、このフランスの無人探査機が海中のケーブルを切断するなどの対応ができると伝えています。
潜水艇乗客の友人「どうか無事に帰ってきて」