1970年代のアルゼンチン独裁政権が、反体制派のメンバーを生きたまま海や川に突き落とす際に使用していた飛行機が、米国でスカイダイビングに使われていたところ発見され、アルゼンチンに返還された。

いわゆる「死のフライト」は、1976年から1983年までのアルゼンチンの「汚い戦争」の間、左翼勢力や反体制派のメンバーを殺害するために使われた。政治犯は薬物を飲まされ、飛行機から川か海に突き落とされた。

死のフライトに使われていたスカイバンPA-51型機は、米国でスカイダイビングに利用されているところを発見された。

首都ブエノスアイレスでは24日、汚い戦争中に失踪した人々の親族が、飛行機の到着を待っていた。この飛行機は1977年、失踪した子供たちを探す女性グループのメンバー3人を処刑した際にも使用された。また犠牲者の中には、2人のフランス人修道女と数人の活動家も含まれる。

人権団体によれば、独裁政権下で死亡または失踪した人の数はおよそ3万人にも及ぶという。そのうち何人が「死のフライト」へ送られたのかはわかっていない。

https://news.yahoo.co.jp/articles/8b2d2df375da41fda0a46f0ce5270ba535603a3b