うつ病治療GLで「適切とは考えにくい引用文献」を指摘:日経メディカル
https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/202306/580219.html

日本うつ病学会監修の『うつ病治療ガイドライン』(第2版第4刷)において、ステートメントが引用する文献の中に不適切なものが存在することが指摘された。「正しい根拠になっているか」との視点でステートメントと文献の組み合わせを検討したところ、第3章「中等症・重症うつ病」だけで65カ所に「適切とは考えにくい引用文献」が確認された。第119回日本精神神経学会学術総会(2023年6月22~24日、開催地:横浜市)で、福井大学医学部精神医学の大森一郎らが報告した。

大会では、若手チャレンジ口演セッションにおいて、「うつ病治療ガイドライン第3章『中等症・重症うつ病』の批判的吟味」と題して、福井大学の西若奈氏が発表した。この発表は、今大会の優秀発表賞(精神科専門医研修中の医師による演題)を受賞した。

「ステートメントの引用文献を読んだところ、ステートメントの内容と食い違うものがあった」。こう話す西氏は大森氏らとともに「文献がステートメントの正しい根拠になっているか?」という視点から、ステートメントと文献の組み合わせ(図1)について批判的吟味に取り組んだ。

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