契約社員ら280人の処遇は「未定」 撤退のソニー工場に地元は

 放送や映画制作用のビデオカメラをつくるソニーグループの工場が、湖西市から撤退することになった。
生産部門の再編で、より規模の大きな愛知県幸田町の工場に、事業を移管する。

 29日、ソニーが発表した。順次移管を進め、来年6月末で湖西市での生産を終える。
その後、土地や建物をどう活用するかは未定だ。正社員370人は原則、幸田町の工場に移る。
約280人いる直接雇用していない契約社員や派遣社員の処遇については「現時点では未定」(ソニー広報)という。

 工場は1969年、オーディオ機器の大量生産拠点として稼働した。敷地内で開く夏祭りを地元住民に開放するなど、地域活動にも熱心だった。
2020年度からは、トヨタ自動車系のプライムアースEVエナジーやデンソーなどとともに、企業のシャトルバスを市民も利用できるようにする
実証実験にも参加していた。

 影山剛士市長は「企業の判断でやむを得ないが、市民への影響が大きくならないようにお願いしたい。
長年の地域への貢献には、感謝している」と述べた。(大平要)

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