河野大臣が所属する派閥の会長、つまり“親分”の麻生自民党副総裁も負けていない。
マイナカードをめぐる放言は、
“子分”より強烈である。

安倍政権の副総理兼財務相だった麻生氏が当時、定例会見(2019年9月3日)で言い放った一言がSNS上で注目を集めている。
マイナポイント事業の意義を問われた麻生氏は、記者団に「(マイナカードを)持ってる人?」と確認。
「半分以下だな」「その程度なんだよ」と続け、こう言い放った。

「持ってるって手を挙げた人? 何に使った?
 (記者から『使った機会ないです』) 
持ってるけど、使ったことないんだよね。
ほとんどないはずだね。
俺に言わせたら、必要ねぇもん」

麻生氏は当時、政権のナンバー2。
「必要ねぇ」と分かっているのだったら、さっさとマイナカードの普及を止められる立場だったはずだ。

ところが、麻生氏は会見で「使う必要がないものにいくらカネをかけているか、知ってますか?」
と問いかけた後、「これ(マイナンバー制度)をやり始めるときに、(メディアが)個人情報の漏洩になるからって
言って普及しないようにしちゃったのだよね」と責任転嫁。挙げ句に
「俺も正直言って、(マイナカードを)使ったことは1回もない」などと、あっけらかんとしていた。

 ジャーナリストの横田一氏がこう言う。

「マイナカードの申請率は現在、人口の8割弱に達していますが、政府がマイナポイントで国民を釣って増やしたのであり、
必要性に迫られたからではありません。麻生さんの『必要ねぇ』発言はある意味、正論ですが、
自分で必要ないと言っているものを普及させようとしてきたのだから無責任極まりない。
河野さんも『国民の不安払拭』と言いつつ、何をもって『不安払拭ができた』と言えるのか、
具体的な数値目標や基準は決して答えようとしない。まるで本気度が感じられず、
秋までに完了するとしている『総点検』は単なるアリバイづくりに終わりそうです」

 麻生氏も河野大臣も、どちらも引けを取らない無責任ぶり。“この親分にして、この子分あり”だ。

https://news.yahoo.co.jp/articles/9e52bcf8353e7f18e1a8e2f570d4a74a9b0fdd73