「送料無料」はこのままだと“絶対”になくならない、歴史的な理由

なぜかというと、日本の消費者は100年以上前から、「モノを買ったらタダで運んでくれるのが当たり前」
という価値観に支配されているからだ。
ちょっとやそっと呼び方を変えたくらいで、この「呪い」から解放されることはない。
それがよく分かるのが、百貨店だ。

送料無料という話になると、Amazonや楽天などの大手プラットフォームやECサイトが急成長をしたことで、
社会に定着したと誤解をしている人も多いが、それは大きな間違いだ。
実は送料無料のルーツは、明治時代の百貨店の「無料配達」にある。

 『デパートの無料配送は、日露戦争(明治三十七年)ごろから始まったという。
いまや、デパートの営業とは切り離せない伝統的な商習慣になっている。
「デパートの販売行為は、お客様のお宅に商品をお届けして初めて完了する」
という意見が圧倒的なのも歴史的に見れば当然』(読売新聞 1974年6月17日)

令和日本でネットでポチる人たちが「送料無料が当たり前だろ」と思っていたように、
明治日本のデパートで買い物をした人たちも「無料配達が当たり前だろ」と思っていたというワケだ。
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2307/04/news058_2.html