熟年離婚をして「よかった」と思う人ばかりではない。3年前に熟年離婚した佐藤さん(男性60歳・仮名)は「後悔しかない」と口にする。
結婚30周年を迎えたその年、突然、妻から別れを切り出された。

「僕が『いきなり1発レッドカードかよ』と冗談で言うと『サッカーはイエロー2枚でレッドだけど、
私は今まで何十枚、何百枚あなたにイエローカードを出したか分からない』と言われた。
うちは息子が2人ともサッカーをやっていて、妻がよくサッカーの用語で話をした。
これは真剣だなと思った。“当たり前”は当たり前じゃなくなってからじゃないと、本当に気が付かない。これはどうしようもない話だ」

離婚を切り出された時は「なぜだろう」と原因を自分で探ったという佐藤さん。
浮気や金銭的な問題はなかった。

「出ていたイエローカードに気が付かなかった。これは後悔しようもない。
30年間、どの部分にどのくらいあったのかが分からない。そこはリアルに自分で反省はしている」

一人になった今の暮らしについて、佐藤さんは「自由で快適だと思う。
妻といた時は口うるさく『早く寝ろ』や『あまり酒を飲むな』と言われた。
今はもう周りがイエスマンばかりなので、自分の好きなことをずっと続けている」と話す。

一方で、健康面や人間関係には不安な部分もあるという。

「30年連れ添った妻がいつも私を見てくれて、健康面や人との付き合い面でもアドバイスをくれた。
その存在がいなくなった途端に、裸の王様みたいになった。
再婚も選択肢にあったが、今はただ、30年間一緒に暮らしていた妻の代理は誰にもできないと、改めて感じている。
離婚して反省して気が付いた」
https://news.yahoo.co.jp/articles/e2a3aafb1435db44326e3bfd3e179194ec638af0

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