【リサ(仮名)/年齢:31歳 交縁歴:1ヶ月】

 交縁界隈の女性の多くが、稼いだカネをホストクラブに注ぎ込んでいるという。16歳で体を売ることを覚えた31歳のリサ(仮名)もまた、稼ぎの大半を歌舞伎町のホストクラブで散財していた。

「16歳から援助交際を始めて、18歳からは吉原や川崎のソープランド、鶯谷のデリヘルで働き始めました。若い頃は月に100万円は稼いでいたけど、年を取るとだんだん客がつかなくなったんですよ。それから地方に出稼ぎへ行くようになりました」

 札幌、旭川、北見、秋田、仙台、郡山、新潟、福岡、那覇……。今まで出稼ぎで訪れた都市は数えきれない。札幌と那覇こそ週に1日だけ観光をしたというが、ほかの滞在中はずっと店の待機室にいるので思い出は何もない。

◆立ちんぼだけで先月は50万円

 大久保公園で立ちんぼを始めたのはつい1か月前のことだ。出稼ぎ期間を終えると歌舞伎町に戻り、カネが許す限りホストクラブに通うわけだが、空いた時間も稼ごうと、最近盛り上がっている交縁界隈に参戦したのだという。

「一日立つと5万円くらいにはなります。出稼ぎとホスト通いで忙しいので毎日は立てませんが、それでも立ちんぼだけで先月は50万円になりました。昼から深夜まで立っている若いコなんかは日に10万円稼ぐらしいですよ」

◆立ったら5分もしないうちに客がつく

 出稼ぎやホスト通いの合間に立っていたら体は疲れないのかと聞くと、意外な答えが返ってきた。

「よく言われますけど、実際に立っている時間って一日でトータル30分くらいですよ。立ったら5分もしないうちに客がつくので、ホテルのベッドにいる時間のほうが圧倒的に長いです」

 リサいわく、周りもやはりホストクラブに通うコばかりだという。

「共通の話題があるので、友達になっちゃっていますね。“明日は何時から立つ?”って連絡取り合って、一緒に立っています。複数いたほうがいろいろと安全ですし」

◆家はいらないのでとっくに解約した

 歌舞伎町にいないときは常に地方の風俗で働いているので、もはや家は借りていないという。歌舞伎町での住まいは大久保公園から歩いて1分の場所にあるサウナだ。

「店員も顔を覚えていて、“いってらっしゃい”とか“おかえりなさい”って言ってきます。もはやファミリーみたいです(笑)」

 店員もリサが大久保公園で体を売っていることは知っている。居心地がよく、今の生活を変える理由はないそうだ。

◆交縁女子がホテルで感じた死の恐怖

 路上売春の現場で過去に起きた事件といえば、1997年に渋谷で立ちんぼをしていた女性が殺害された「東電OL殺人事件」が記憶に残る。今回の取材では「風俗より稼げるしラク」と答える女性も多かったが、守ってくれる第三者がいない以上、そこにはやはり危険がつきまとう。

 前出のリサはアジア系の外国人男性にカネを払わずに逃げられたことがあるという。

「いつもは前払いでお金をもらうんですが、その男は“後で払う”の一点張りでした。カネはさっき一緒にいた友人が払いに来ると言うんです。私がシャワーを浴びている隙に逃げました。いつも2人で行動している常習犯らしく、同じ被害に遭ったコも何人かいるみたいです」

◆首を絞められ…客に殺されかけた

 また、マナ(仮名・33歳)は客に殺されかけたことがある。中出しはNGと伝えていたが、酒に酔った客がコンドームをつけずに挿入し、射精していた。

「中出しはダメだって言ったよな?」とマナは問い詰めたが、男は「は? 聞いてねえし」ととぼけたので、「おまえ、耳ついてねえのかよ」と言い返すと激しい口論になった。

「死ね!」と叫ぶ男にマナは首を絞められたが、暴れ回り、なんとか解放された。男はスマホを忘れたまま逃走したので、マナは警察を呼んだ。ホテルの前で男が戻ってくるのを待った。だが――。

「こっちに気がついて逃げた男を警察官は追わなかったんですよ。捜査するのが面倒だったんでしょう。形だけ対応はするけど明らかに故意に逃がしていました」

 重大な事件・事故が起こる前に大久保公園周辺の治安が戻ることを祈るしかない。

https://news.livedoor.com/lite/article_detail/24553691/