2023年07月09日 12時00分

カップルとしてお付き合いをしたり、結婚を見据えて関係を深めていきたいとき、「好きです、付き合ってください」「結婚を前提に付き合ってください」というような「愛の告白」をするという一般的なイメージがあります。しかしそのような「告白」は日本をはじめとした一部の国で特有の文化であり、西洋文化では奇妙に映ることがあるという点を、海外向けの日本語学習トピックを掲載するTOFUGUのライターであるマミ・スズキ氏が語っています。また、スズキ氏の解説を受けて、ソーシャルニュースサイトのHacker Newsでも「告白」について話題になっています。

スズキ氏はカナダに住む日本語研究者で、カナダ出身である夫と付き合いたてのころに「I love you」と口にした際に、ちょっとしたトラブルに遭遇したとのこと。スズキ氏によると、西洋文化では英語では「Love」という言葉は重要な言葉であり、あまりむやみに使用すべきではないという反応を受けることがあります。しかし、日本では深い付き合いを始める際、ほとんどの場合で「好きです。付き合ってください(I love you. Can we start seeing each other?)」という「愛の告白」から始まります。この「愛の告白」があるまでは、一緒に出かけたり2人だけのイベントを過ごした場合でも、厳密には関係が始まっていないという点が、日本人の文化特有だとスズキ氏は指摘しています。

スズキ氏は日本人の「愛の告白」について「スイッチのようなもの」と説明しています。仲が深まっても手を触れることすらできない場合があるのは、「告白」というスイッチを必要としているからであり、スイッチが入ると「深い関係モード」に入ることができるというわけです。また、愛の告白をして正式に付き合った場合、他の人と深い関係を持つと「浮気」と見なされますが、これも交際の初期段階における西洋と日本で文化の違いが見られる点となっています。

https://gigazine.net/news/20230709-kokuhaku-love/