徳島 三好市 5年ぶりに避難指示解除も住民戻らず 過疎化が深刻
日本豪雨による土砂崩れで一時、孤立した徳島県三好市の山あいの地区ではことし5年ぶりに避難指示が解除されましたが、避難先から戻る人はほとんどおらず、過疎化が一層深刻になっています。

愛媛と高知の県境にある徳島県三好市の粟山地区は、西日本豪雨で土砂崩れが起きて市が避難指示を出しましたが、市の中心部と結ぶ県道の復旧工事が終わり、ことし4月、5年ぶりに避難指示が解除されました。

しかし、住民の多くは高齢で、避難生活が長期化した結果、避難指示が解除されてもとの自宅に戻ったのは1世帯だけで、豪雨前に17世帯32人だった住民は、4世帯7人に減り、過疎化が一層深刻になっています。

地区では、6日も人の姿はほとんどなく、かつて畑だった場所には、豪雨の時に土砂が流れ込んだまま草が生い茂っていました。

自治会長の喜多二三男さんは「住んでいた人たちは、避難する時にはみんな戻ってくると言っていたが、さすがに5年は長すぎた。このまま粟山地区は、寂れていく一方だ」と話していました。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230706/k10014120391000.html