紀文食品、魚肉を一切使わない「さつま揚げ」を開発 主原料に大豆
ちくわやかまぼこなど練り物の国内トップシェアの紀文食品が、魚肉を一切使わない「さつま揚げ」を開発した。気候変動の影響や漁獲制限で、主原料だった魚肉の確保が不安定になりつつあるなか、これまで培ってきた大豆加工のノウハウを生かすことで、業績の安定と資源保護の両立をうかがう。

今回開発した商品は「SOY(ソイ) SATSUMA 大豆でつくった丸天シリーズ」。ほんのり甘い「丸天」、レンコンやゴボウなどが入った「根菜天」など3種類ある。味付けに魚介エキスを使ってはいるが、既存の練り製品の主原料であるアラスカ産スケトウダラは一切使っていないという。

同社によると、アラスカ産スケトウダラは2021年、詳しい原因は分かっていないが、魚の大きさが例年より小さかった。このため現地の水産当局は将来の資源保護のため、22年の漁獲割当量を約2割減らした。その結果、この年の同産スケトウダラは、21年比で6割値上がりした。

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