「デートのときに帽子が脱げて……」薄毛に悩む女性が植毛を決断したきっかけとは？（フィガロジャポン）
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薄毛に悩んでいた4人の女性が植毛体験を語るシリーズ。今回はアンヌの話。
人事部長として働くアンヌ（仮名）は若い頃、ふさふさの茶髪が「女らしく、自分のチャームポイント」に思えて自慢だった。ところが次第に分け目から薄くなりはじめた。「40歳の頃には地肌が透けて見えるようになってしまって。ごまかすのに帽子を被るようになりました」と当時をふりかえる。植毛に行き着くまでにアンヌは様々な育毛方法を試みた。「メソセラピー、PRP療法、マイクロニードリング、頭皮マッサージを組み合わせてみました。でも症状が進行していたため、もっと根本的な解決策が必要でした」
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「女性が髪を失うことは若さや美しさを失うこと」（アンヌ/55歳）
医師の診断によればアンヌの症状はFAGA（女性男性型脱毛症）だった。男性ホルモンが毛根に影響を及ぼし、遺伝的素因も働く。そして更年期になると症状はひどくなる。母親も同様の症状だったとアンヌは言う。しかしこのまま放置するわけにもいかない。「女性が髪を失うことは若さや美しさを失うこと......まるで病人のようでした」とアンヌは当時を思いかえす。
決意したきっかけ
「デート中に帽子が脱げてしまってパニック状態になりました」とアンヌ。それから調べはじめて、植毛に行きついた。「女性でも植毛ができるなんて知りませんでした。もっと症状が進行していると言うか、はっきりわかる状態になった男性しかできないと思っていたので」と言う。自分はそこまでじゃないと思い、当初は植毛になかなか踏み切れずにいた。
「「デートのときに帽子が脱げてしまってパニック状態に」（アンヌ/55歳）
「女性のFAGAの場合、男性ほど進行するわけではありません。「ツルツル」にはなりませんから。でもトラウマであることに変わりありません」とアンヌ。それで最終的にパリで毛髪移植を専門に手掛ける「メゾン・ルテシア」を頼ることにした。「分け目から地肌が透けて見えるのはもう嫌。フサフサの髪を取り戻してもっと若返りたい。薄毛のせいですごく老けてみえたので」
施術
アンヌはメゾン・ルテシアが得意とするDHI地毛植毛法を選んだ。これは非外科的な植毛法で、ドナーとなる後頭部の一部を細長く剃り、毛根をひとつひとつ手で採取する。そして毛根を専用注入ペンに入れて既存の毛髪の間に移植する。施術中は「あまり快適ではない」けれど「痛くは」なかったそうだ。「一番不快だったのは麻酔の注射で、その後は何も感じません。施術中はずっとNetflixを見て気を紛らわせていました」とアンヌ。
「自然な感じにボリュームが出て、タイムスリップで15歳若返った感じ」（アンヌ/55歳）
その結果、「期待通りの素晴らしさです。頭皮がこんなに早く回復することにも驚きました。痛みもかゆみもなく、フケも出ませんでした」とのこと。施術から9ヵ月経って毛の伸びは「ピーク」に達し、頭皮が髪から透けて見えることもなくなった。「自然な感じにボリュームが出て、タイムスリップで15歳若返った感じです」とアンヌは現在の状態に大変満足している。「帽子で隠していないでもっと早く決断すればよかった。髪のおかげで自尊心と自信を取り戻しました。これはお金では買えません」とアンヌはしみじみと語った。
