
若年層への大麻のまん延が深刻化している。愛知県警が2022年に大麻取締法違反容疑で摘発したのは400人を超えて5年前から倍増し、うち7割超を20歳代以下が占めた。SNSなどで手軽に購入できるようになったことが背景にあるとみられ、県警は取り締まりと啓発に力を入れている。(成田沙季)
「名古屋市内配達無料」「極上入荷しました」――。ツイッターで調べると、東海地方の大麻の売人とみられる投稿が続々と見つかる。その多くが秘匿性の高い通信アプリ「テレグラム」でのやりとりを求めており、「アカウントもすぐ消され、投稿者にたどり着くのが難しい」(県警幹部)という。
県警薬物銃器対策課によると、大麻の所持や譲渡などの容疑で検挙されたのは17年に203人だったのが、22年は410人に倍増した。その一方で覚醒剤や合成麻薬などの検挙者は減少しており、大麻関連の犯罪の増加が顕著になっている。
22年の大麻の摘発者の71%(293人)を20歳代以下が占めるなど、若年層の“大麻汚染”が進んでいる。成分を混ぜたグミやクッキーをSNSを通じて入手し、安易に使う若者も後を絶たないという。大麻は乱用のきっかけとなる「ゲートウェー・ドラッグ」とも呼ばれ、同課の斉田章宏次長は「かつては売人には接触困難だったが、今はSNSの普及で手軽に入手できてしまう」と危機感を募らせる。
県警はサイバーパトロールなどを行って取り締まりを進める一方、6月には関係機関と連携し、バンテリンドームナゴヤ(名古屋市東区)でプロ野球の観戦客らに薬物の危険性をまとめたチラシ計1200部を配布するなど、啓発にも注力している。特に未成年の薬物汚染を食い止めるため、今後は高校や大学での啓発活動も展開していく方針だ。
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