「一番の上司で幹部が主導」と解雇された社員が告白 佐川急便で4億円横領疑惑が発覚した

 佐川急便で、被害総額が少なくとも4億円にのぼる可能性のある横領疑惑が持ち上がり、不正に関わったとみられる社員4人が懲戒解雇されていたことが「 週刊文春 」の取材でわかった。

■疑惑発覚の発端は、協力を要請された下請けからの通報

 佐川急便の現役社員が明かす。

「不正は首都圏の営業所を拠点にして行われていました。外部の協力会社に対し“運賃水増し”や“カラ運行”を強要した上で、
佐川本社に過大な請求をさせ、その差額の一部をキックバックさせるという手法でした。
特定の業者と癒着して優先的に仕事を回す代わりに、金品を受け取っていたケースもあったそうです」

 疑惑発覚の発端は、悪事への協力を要請された下請けからの通報だった。

 不正は数年にわたって行われており、被害総額については、少なくとも4億円という人もいれば、長年の累計では30億円にのぼるのではと指摘する声も社内では囁かれている。

 この巨額横領疑惑にかかわったとして、6月に懲戒解雇されたのは、重要部署の部長だった幹部のA氏、副支店長クラスのB氏、課長クラスのC氏とD氏の4名。
なかでも重職をあずかるA氏は主導的な立場にあったと見られている。

 佐川本社にも、解雇の事実や理由、不正のスキームや被害実態の調査状況について問い合わせたところ「回答は差し控えさせていただきたく存じます」と回答した。

 物流業界のガリバーに何が起こっているのか。7月12日(水)12時配信の「 週刊文春 電子版 」および7月13日(木)発売の「週刊文春」では、巨額横領疑惑について詳しく報じている。

https://news.yahoo.co.jp/articles/9f60b9a479dbb05e513396f8e50b523e6f1983d7