東電の原発運転「適格性」を再確認へ…原子力規制委が調査
2023/07/12 20:24

 テロ対策の不備で事実上の運転禁止命令を受けている東京電力柏崎刈羽原子力発電所(新潟県)について、原子力規制委員会は12日の定例会合で、東電に原発を運転する「適格性」を再確認するための手順を決めた。東電の過去の約束に基づき、経済性より安全性を優先した取り組みなどの実施状況を約3か月かけて調べる。

 同原発6、7号機を巡っては、規制委による再稼働に向けた安全審査の中で、福島第一原発事故を起こした東電に原発を運転する適格性があるかどうかが議論となった。

 規制委は東電に対し、▽経済性より安全性を優先する▽社長がトップとして原子力安全の責任を担う▽不確実・未確定な段階でもリスクを低減する努力を続ける――など7項目を提示。東電がこれらを順守すると約束し、規制委が17年12月に適格性を認めた経緯がある。

 しかし、21年1月以降、同原発でテロ対策の重大な不備が相次いで発覚したため、規制委は今年6月、東電の適格性を再確認する方針を決めていた。

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https://www.yomiuri.co.jp/science/20230712-OYT1T50233/