小学校の児童らが放課後に通う「学童クラブ」。入室の際に顔と温度を記録していたカメラがフリマサイトに出品され、中に児童の顔画像など3700枚余りが保存されたままだったことがわかりました。

カメラに顔を近づけると、「36.0度」などと、表面温度が表示される「サーマルカメラ」。コロナ禍で、様々な施設に設置され、出入りの際に使われています。

今年5月、札幌市内の大学でネットワーク関連の研究をしている職員が、「サーマルカメラから顔画像が流出する問題がある」という報道を見て、
調査目的で、フリマサイトに出品されていたカメラを、1万円程度で購入したということです。この職員によりますと、購入したカメラには、小学生の児童や大人の顔の画像など3737枚が保存されたままだったということです。

時期はコロナ禍の2021年3月から2023年3月で、撮影時刻や体温も記録されていたほか、児童が制服を着ていたため、校章などから学校を特定することも可能だったというのです。

大阪の学童クラブが「フリマ出品」したもの

フリマサイトに出品されていたこのサーマルカメラ、大阪市によりますと市内の学童クラブに設置されていたものだということです。
市は市内全ての学童クラブに対し、サーマルカメラに画像が保存されることを周知し、画像を消してからカメラを処分するよう注意喚起する方針です。

またカメラは、コロナ対策の補助金を使って購入されていたということで、学童クラブはすでに、市に補助金を返還したということです。

調査した大学職員はMBSの取材に対し、「自身の勤務する大学のカメラは大丈夫かというきっかけで調査をはじめた」「コロナが落ち着いた今、フリマやオークションサイトに大量に出品されている。ここまで特定されると個人情報流出の危険性は高い」と話しています。

https://news.yahoo.co.jp/articles/7e29c810ea568397b24c4fee89bd9dd779f8c60f