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 「スタジオジブリ物語」では、「君たちはどう生きるか」の物語に大きな影響を与えた海外の児童文学が書名をふせて挙げられています。「風立ちぬ」の公開後、長編制作から引退した宮崎監督が鈴木プロデューサーに勧め、両者とも長編映画化するのにふさわしいと考えたものの、原作のままでは映画にならないと判断したため同書を原作にはせず、日本を舞台にしたオリジナル作品として企画書がつくられました。

 宮崎監督が刺激をうけたこの作品は「アイルランド人が書いた児童文学」と紹介されていて、おそらくジョン・コナリー氏の「失われたものたちの本」だと思われます。コナリー氏はアイルランド生まれで、東京創元社から刊行された同作の文庫の帯には宮崎監督が「ぼくをしあわせにしてくれた本です。出会えてほんとうに良かったと思ってます。」と推薦文を寄せているからです。「失われたものたちの本」は、本のささやきが聞こえるようになった12歳の少年が物語の世界に迷いこみ、もとの世界にもどるため旅する異世界冒険譚で、「君たちはどう生きるか」の「冒険活劇ファンタジー」とも符合します。