今年の夏もすでにインドや中国、米国南部などが致命的な熱波に襲われている。
そんななか、気温の上昇が女性に対する家庭内暴力の増加と関連していることが、
新たな研究で判明した。

6月末に医学誌「JAMAサイキアトリー」に掲載された、南アジア3ヵ国を調査した研究によれば、
「年間平均で気温が1℃上昇すると家庭内暴力事件(DV)が6.3%以上増加する」ことがわかった。

同研究は2010~2018年にインド、パキスタン、ネパールの15~49歳の少女と女性19万4871人を追跡したものだ。
彼女たちが報告した精神的、身体的、または性的家庭内暴力の
件数を集計し、事件が起きたときの気温変動と照合している。

この3ヵ国のなかでDVの報告率が最も高いインドでは、
気温上昇による虐待の増加率も最も大きかったという。
インドでは気温が1℃上昇すると、身体的暴力が8%増加し、
性的暴力は7.3%増加したと述べている。

ネパールとの国境に近いインドのビハール州北東部で
DV被害者を支援する団体の所長は、英紙「ガーディアン」にこう語っている。

「気候危機により、昔から続く女性に対する性差別がさらに悪化している」

https://news.yahoo.co.jp/articles/af8d98263aafb40dbb6450733388cacd6b0fd5c4