架空の人物なのに墓がたてられた!?「三国志」関羽の側近・周倉
中国各地に関帝廟(かんていびょう)というものがある。これは三国志の英雄・関羽(かんう)が神格化され「関帝」「関王」として祀られる廟だ。「神」である関羽の左右に付き従っているのが、関羽の子・関平(かんぺい)と、周倉(しゅうそう)である。

周倉は『三国志演義』などに登場する架空の存在で、正史に名前はない。「演義」の第28回で「1千斤の怪力を誇り、鉄板のような厚い胸板の持ち主」として登場、もともとは「黄巾の乱」に参加した黄巾党の一員で、臥牛山(がぎゅうざん)で山賊をしていたところ、関羽と出会い、以後死ぬまで行動を共にする。

ただし、その怪力が発揮される場面はほとんどない。初登場シーンにしても趙雲(ちょううん)に叩きのめされて山塞(さんさい)を奪われ、関羽に泣きつくという情けないものである。「演義」全体でも、その出番は数える程度で「関羽の忠実な従者」の枠を出ない。あくまで「架空の人物」なのである。

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