コミュニティノートの最大のポイントは、単に多数決的に賛意を得られたコメントを表示するのではなくて、幅広いイデオロギーを横断して賛意を得られたコメントを表示していることなんだよな
だから政治的に特定の党派に偏った集団にのみ賛意が示されたコメントが表示されるということはないし、そのため多数派が少数派のツイートに集団でスクラムをかけて検閲するということも理論的には起こらない
様々な党派を超えて広く支持されるようなある意味で「中庸的」なコメントが表示される仕組みになっている

もうひとつはコメントが匿名なので、アイデンティティをシグナルとする価値判断を避けられること
ツイッター上でのレスバが無意味なのは、敵対する党派からの批判は、たとえその批判に合理性があったとしてもすべて敵からの攻撃としてしか受け止められないというところにある
コミュニティノートは匿名なので、こうしたアイデンティティをベースにする価値判断を避けられる

イーロン体制前から開発されていた機能だが、現状のツイッターが生み出す害を抑制するうえで、おそらくツイッターがやったことのうちで唯一といっていいぐらい優れた機能だとおもう
個別のファクトチェッカーが情報を訂正するのは、政治的党派性という問題を解決できないし、プラットフォーマーにすべてを検閲させるのは党派性の問題以外にコスト上の問題もある
であれば、一定の条件を課した上で、ユーザーにアウトソースすればいいというのは、まさに一石二鳥の優れたアイディアだろう