https://digital.asahi.com/articles/ASR7M6KVDR7MPLFA008.html

万博会場への水上輸送、一部ルート「誰もやる人いない」 実現困難か

大阪・関西万博を準備する日本国際博覧会協会など(万博協会)は19日、万博来場者の水上輸送についての説明会を大阪市内で開いた。船舶・観光業者ら273人が参加。想定していた8ルートのうち、3ルートは実現する可能性が「かなり低い」との見通しを示した。

 万博協会は万博への来場者数を混雑時は1日22・9万人と想定。主に鉄道やシャトルバスを利用してもらうが、水都・大阪をPRするために水上輸送も検討している。ルートは、神戸港・空港から、淡路島から、大阪市内中心部からなどの8ルートとしている。

 このうち関西空港、堺市、兵庫県尼崎市からの3ルートについて、説明会後の記者との質疑で担当者が「誰もやろうって言っている人がいないので、かなり実現性は低い」と明かした。他ルートと違い、事業を推進する自治体のような団体がいないという。

 また、いずれのルートも採算性が低いことから定期航路での運航は厳しいといい、旅行プランに組み込んだ需要などを掘り起こしたい考えだ。会場となる夢洲(ゆめしま)には、すでに設置している小型船用の桟橋一つに加え、中型船用の桟橋二つを整備する方針も明らかにした。