ニセ電話詐欺許すな 力3倍に だまさレンジャー2人加入

 富山市広田地区が高齢者をニセ電話詐欺から守るために昨年十月に結成した「だまさレンジャー隊」に新メンバー二人が加わった。
住民有志による緑レンジャーと黄レンジャー。
「被害防止へ力を三倍に」と元警察官で広田地区安全なまちづくり推進協議会の福田敏彦会長(64)ふんする赤レンジャーの応援に駆けつけた。

 同市上冨居のアピタ富山東店で三日、お披露目があった。三百万円を要求するニセ電話詐欺の犯人に苦戦する赤レンジャーを助けるために登場。
地元のひろたこども園の年長児十九人から「頑張れー」と声援を受け、見事に勝利した。
柳井琴羽ちゃん(5つ)は「怖い人が出たけれど倒してくれてうれしい」と話した。

 その後、だまさレンジャー隊はポーズを決め「安全安心に暮らせる地域になるのが私たちの願い。ニセ電話詐欺被害ゼロを目指します」と宣言した。
園児らは市内在住のタレントで、富山中央署の「安全・安心大使」ぶらっくすわんさんが作った啓発チラシ五百枚を受け取り、両親や買い物客らに配った。

 署によると、管内での一〜四月末までのニセ電話詐欺被害件数は七件で前年同月比と同じ。
県内では二十五件で昨年よりも多い頻度で起きている。(西川侑里)

https://www.chunichi.co.jp/article/703003
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ニセ電話詐欺の犯人をやっつける新メンバーの緑レンジャー(中央)と黄レンジャー(右から2人目)=富山市上冨居のアピタ富山東店で

既報
【富山】啓発戦隊 君がヒーロー 特殊詐欺から祖父母守れ!

富山・広田地区 元警官ら入隊募る

 富山市広田地区は高齢者を特殊詐欺から守るため、被害防止の啓発に取り組む「だまさレンジャー隊」を三十日に結成する。
活動の中心を担うのは子どもたちで、「志のある子なら誰でも大歓迎」と入隊を呼びかけている。(平井剛)

 発案者は警察官OBで、広田防犯パトロール隊の隊長などを務める福田敏彦さん(64)。
県内で高齢者を狙ったニセ電話などの特殊詐欺の被害が絶えないため、どうすれば効果的な注意喚起ができるかを考えた。

 「孫世代からのお願いなら、高齢者が親身に聞いてくれるはず」と思い付き、今度は子どもたちが活動に参加するにはどうすればよいかを思案。
その結果、子どもたちの英雄願望をくすぐる戦隊ヒーローを結成すれば「子どもたちが進んで集まるのでは」となった。

 周囲の目を引くために、大人の隊長は全身コスチュームを着用し、子どもの隊員には帽子やベストを身に着けてもらう。
専用ストラップも用意して、メンバー意識を高めてもらう。

 福田さんは「孫が祖父母に注意を促すことで、啓発効果が高まる」と期待。
同時に「子どもたちには、自分たちが地区の将来を担っていくんだ、との意識を早くから身に付けてほしい」と話す。

 結成式は三十日午前十一時から、同市上冨居のアピタ富山東店であり、その場で入隊を受け付ける。
参加者全員でヒーロー宣言をする。福田さんは「街のヒーローに変身し、お年寄りを悪者から守ってほしい」と訴える。

https://www.chunichi.co.jp/article/571876
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