20世紀前半にドイツのアルフレッド・L・ウェゲナーという気象学者がある日、世界地図を眺めていて、大西洋をはさんで向かい合っている大陸どうしの輪郭が海をなくすとほとんどぴったり重なることに気づき、世界の大陸はもともとはつながっていたのが、ばらばらになって移動しているのだという「大陸移動説」を思いついたという話は、たくさんの本に書かれていますのでご存じの方も多いでしょう。

 ウェゲナーはこの突飛なアイデアを証明するために、離れている大陸なのに同じ動物が棲んでいた、などといった証拠を集め、かなりいい線までいったのですが、結局は学会で認められることはありませんでした。大陸がなぜ動いているのか、その原動力を説明できなかったからです。1930年、ウェゲナーはその答えを求めて探査に出かけたグリーンランドで、失意のうちに心臓発作によって斃たおれました。

 画期的な発見がもたらされたのは、それから30年がたった1961年のことでした。
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