いまだ続く、山口組の分裂抗争。衝突が続く一方、実は警察の厳しい取り締まりなどで、組員数は過去最低を記録。
暴力団を抜ける、いわゆる「ヤメ暴」が増ています。
ただ、その受け入れ先はいまだ十分ではない、という現状があります。

岡山県倉敷市の建設業・アザミです。この日、塗装の技術を社員に教えていたのは、かつて暴力団員だった男性です。
社員15人の中には、同じヤメ暴がいます。

(元暴力団員の40代男性)「元暴力団員です。所属したのは15年くらい。服役は6回しています」

(元暴力団関係者の20代男性)「傷害とか窃盗で、逮捕歴でいったら10回以上あるんじゃないですかね。バカだったなって思いますね」

2009年の会社設立以来、行政と連携して犯罪歴のある人を積極的に雇用する「協力雇用主」となり、
これまで4人の元暴力団員・関係者を受け入れてきました。

(アザミ 渡邉賢治社長)「就職は、なかなか雇ってくれないんじゃないですかね。
でも社員として受け入れてあげたら、みんな真面目に更生するんじゃないかなと」

渡邉さんによると、暴力団を離れる人は近年増えているものの、就職口はほぼなく、再犯する人も多いといいます。
実際、法務省の調査では、再犯者の約7割は無職でした。

(元暴力団関係者の20代男性)「刑務所の中でも一応…就職活動じゃないですけど、
ハローワークみたいなものは建前上ありますけど、9割方受け入れてくれないです」

(元暴力団員のAさん・40代)
「初めてじゃけえ、一年半。出所して一年半社会におるいうのは。普通の人だったら『何を言よん、この人』って思うけど、
初めて一年半社会におるんよ。俺の中ではすごい記録なんよ。そういう場所があれば、誰だってそういうことができるんじゃ」
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/rsk/402669