これまでNHKの大河ドラマに影響されて自分も将来立派な政治家になろうと志すような若者が果たしていたであろうか。いないだろうね。例えば、かつて観たドイツオペラについて以下のような感慨を述べた人物はいたようだが…
「ライよ、党大会を『リエンツィ』序曲で始めるのには特別な意味があるんだ。単なる音楽上の問題じゃない。宿屋の息子だったリエンツィは24歳という若さで、ローマ帝国の偉大な過去をローマの人たちに思い出させて元老院を打ち倒させたんだ。若い頃、この神聖な音楽をリンツの歌劇場で聴いた時に、私もいつの日にかドイツ帝国を統一してこの国をもう一度偉大な存在にするという明確な目標を持ったんだ。」
老いた日本人に残された時間は少ない。安っぽいテレビドラマなどではなく、本物の芸術作品に触れる機会があるといいのにね…