■ 反転攻勢失敗とロシア軍の本格攻勢開始

 泥濘期明けから始まったロシア軍の攻勢に対し、ウクライナ軍は6月4日頃から反転攻勢をかけ、2週間あまりが経過した。

 しかしウクライナ軍は、弾量も火砲数も約10倍と言われる優勢なロシア軍の火力と堅固な陣地帯に阻まれ、攻撃戦力を消耗している。

 退役米陸軍大佐のダグラス・マグレガー氏は、ウクライナ軍の累積戦死者数を約30万〜35万人、戦傷者等を合わせた損耗は約60万〜80万人に達したと見積もっている。

 ウクライナ軍の6月の攻勢開始時点の基幹戦力は、約3万〜3.5万人のNATO加盟国で訓練された兵員であり、総兵力は約20個旅団、約6万人とされていた。

 しかし、攻勢開始以降その約半数が死傷し、7月中旬には約10個旅団、3万〜3.5万人に減少したとみられている。

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