https://news.yahoo.co.jp/articles/dff65e54c121c19f802c826299a89ed32abeed10

聖徳太子の施薬院があった「愛染さん」で「愛染かつら」は見落としたがアマビエと再会!

谷町線の四天王寺前夕陽丘駅――。聖徳太子が建立した日本最古の官寺「四天王寺」を中心に神社や寺院が点在し、独特の雰囲気を醸し出している

 今回訪れた「愛染堂勝鬘院(あいぜんどうしょうまんいん)」は、聖徳太子が建てたとされる施薬院があった場所。約1600年前はここに薬草を植え、病人に与える役割を果たしていた。つまり日本初の庶民救済の社会福祉施設だったのだ。

 四天王寺前夕陽丘駅5番出口から出て、大阪星光学院の北側の角の細道を左折して少し歩いたら、すぐ右側に赤門が見えてきた。

 藥医門をくぐった右側に、樹齢数百年といわれる縁結びの霊木「愛染かつら」がある。……らしいのだが、私は見落としてしまった。正直恋愛祈願には手を出さない主義とはいえ、自らスルーするのと見落とすのはまったく違う! 愛染かつらは毎年夏、美しいオレンジの花を咲かせているそうだし、せめて写真を撮りたかった。ものすごいショックである。暑さで前しか見ていなかった。杭全神社と同じパターンの失敗だ。学べよ私!

 前しか見ていなかった私は金堂にまっすぐ進み、まずは「ウン・シッチ・ソワカ」と礼拝。

 そして、大阪市最古の木造建造物として国の重要文化財に指定されている「多宝塔」へ。大昔の建物って、なんでこんなに美しいのか……。蛙股(かえるまた)に掘られた十二支の彫刻など細部も凝っているので、行く予定がある方は、ぜひ双眼鏡で見てみよう。双眼鏡がない場合は、スマホカメラのズーム機能で確認できるそうだ。愛染堂の公式サイトから思わぬライフハックを教わってしまった。

■「アマビエみくじ」と「招き猫おみくじ」

招き猫おみくじはビジネス新書のような説得力。「あらゆることに心を開き、自己の活性化に努めていきましょう」と書かれていた。しょ、精進します……

 もう一度金堂に戻る。そして「アマビエみくじ」「招き猫おみくじ」を発見。

 アマビエ……。なんだかすでに懐かしい。全身のウロコ、三本足、嘴状の口、そしてワンレングスのヘアスタイル。コロナが拡大した2020年2月末ごろ、「#アマビエチャレンジ」というタグが拡散したっけ。

 久々に「#アマビエチャレンジ」のタグを入れて検索をかけると、悪疫退散の祈りとともに描かれた、個性あふれるアマビエがたくさん出てきた。もちろんアマビエを見るだけでコロナが収まることはないと分かっているが、すごく癒される……。

 よし、では私も愛染堂で手に入れたアマビエを使い、やってみよう、#アマビエチャレンジ!

 さあ、四天王寺巡りはまだまだ続く。

 改めて愛染さんの画像を整理していると、やはり愛染かつらを見逃したのは悔し過ぎる。暑さ対策をして、もう一度ゆっくり行きたい。突然↓あたりに愛染かつらの画像がプラスされていたら「ああ、リベンジしたんだな」と静かに頷いてやってください……。

 つくづく思った。周りをちゃんと見よう。慌てるのはいいことなしだ。ゆっくり行こう。ゆっくり生きよう。聖徳太子も仰っている、「飛び出し注意」と!