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何のため?自動車ドアの「サイドバイザー」いる?いらない? 国産車ほぼ装着も、外車ほとんど付けず…

自動車のドアの上部に付いている「サイドバイザー(ドアバイザー)」。これ、何のために付いているのか知っていますか? 答えは、雨の日に少し窓を開けるためです。サイドバイザーが屋根の役割を果たすので、雨粒が車内に入らずにすみます。雨の日に車内で喫煙する場合や、フロントガラスが曇ったとき、臭いが車内にこもったときなどに使います。サイドバイザーは自動車の標準装備ではなく、自動車の購入者がオプションとして有料で付けます。しかし、その装着率は、国産車が非常に高い一方で、外車はとても低いことを知っていますか? どうして国産車と外車で装着率に違いがでるのでしょうか? 双方のディーラーの営業担当者に話を聞きました。

国産車ディーラー「見積もり時点でオプションに加える」
 長野市内の国産車ディーラーの営業スタッフ(47)は「サイドバイザーの装着率は約80%。10年ほど前までは、ほぼ100%でした」と話します。装着率が減少した主な理由は喫煙者の減少。その他にも、フロントガラスの曇りを取るときはガラスの下から送風する「デフロスター」で十分など、エアコンの機能向上を挙げました。

 確かに、喫煙しない記者も同じ理由で、雨の日に少し窓を開ける必要性を感じたことはほぼありません。日本たばこ産業(JT)の調査では日本の喫煙者率は17・9%(2018年)です。それでも国産車のサイドバイザー装着率が高いのは、「見積もりの時点でディーラー側が標準オプションとしてサイドバイザーを加えている」(国産車ディーラーの営業スタッフ)ことが理由にありそうです。喫煙者が多く、エアコンの機能が悪かった時代は「サイドバイザーを付けることが当たり前」だったため、多くの国産車ディーラーは見積もり時点で、フロアマットやETCなどと同じように今もサイドバイザーをオプションに加えているようです。

 つまり、国産車の購入者は見積もり段階でサイドバイザーを名指しして、「これはいりません」と指摘しない限り、有料で装着することになります。ただ、長野市内の国産車ディーラーの営業スタッフは「説明の際に『皆さん付けてますよ』と言えば、ほぼ選ばれます」と話します。記者(44)も、20代半ばで初めて自動車を購入する際、国産車ディーラーの担当スタッフに同じことを言われて「そういうものか」と納得してオプションに加えたままにした記憶があります。