水道水に不安…配水場の地下水から高濃度の「PFAS(ピーファス)」検出 医療相談会で膵臓がんのチェックをすすめられる人も    

8/7(月) 20:36配信

全国各地の地下水などから検出され、人体への有害性も指摘されている有機フッ素化合物、
その名も「PFAS(ピーファス)」。東海地方でも検出が相次ぎ、住民に不安が広がっています。

愛知県豊山町に住む田中さん夫妻。

(田中隆裕さん)
「これからどうするべきなのかわからない」

(田中美紀さん)
「何年後かに、健康被害のきっかけになっていたら嫌だなと」

水道水に不安を覚えています。そのワケは。

(記者)
「こちらの愛知県の豊山配水場では、高濃度の有機フッ素化合物が検出され、2年前から配水が停止されています」

おととし3月、豊場地区などに水を送る豊山配水場の地下水から、高濃度の「PFAS」が検出されたのです。「PFAS」とは、
4700種類以上の有機フッ素化合物の総称で、水や油をはじき、熱にも強いため、フライパンのコーティングや泡消火剤などに使われてきました。

しかし国は、有害性があるとしてPFASの一種の「PFOS(ピーフォス)」や「PFOA(ピーフォア)」の製造や輸入を禁止。
その後、安全と定める数値を、1リットルあたり50ナノグラム以下と設定しました。

しかし、豊山配水場から検出されたのは、その3倍以上の175ナノグラム。これを受け、市民団体がことし6月、周辺住民54人分の血液検査を行ったところ、25人がアメリカで健康リスクが高まるとされるPFASの値、20ナノグラムを超えていました。そして5日。

住民の血液検査の結果をもとに、医師による個別の医療相談会が開かれました。

■検出を報告せず水道水の供給続ける

一方6月28日、岐阜県各務原市が会見を開きました。

(各務原市)
「三井水源地で1リットルあたり99ナノグラムが検出されました」

各務原市は6月、3年前に市内の三井(みい)水源地で行われた水質検査で、国が定める2倍の数値のPFASを検出したと発表。しかし…。

(各務原市)
「ご報告が遅くなりましたことを、この場を借りしましてお詫び申し上げます。誠に申し訳ございませんでした」

各務原市は6月まで、この事実を公表していませんでした。

https://news.yahoo.co.jp/articles/434632cb5172cce0eed6f3a7df01b5de94468281