マイナ中間報告 来秋の廃止に固執するな
マイナンバーカードをめぐる相次ぐトラブルを受け、政府は個人情報をひも付ける際の手順などを検証した中間報告をまとめた。
別人の医療情報をひも付ける誤登録が新たに千件あまり確認されるなど、杜撰(ずさん)な実態が改めて判明した。
公金の受取口座とマイナカードのひも付けでも、新たな誤りが多数みつかった。健康保険組合や地方自治体の担当者が手作業でひも付ける際に入力ミスが多発しているという。
岸田文雄首相は混乱が広がっている事態を受け、11月末までにデータ点検を終えるように指示した。だが、政府は来年秋に健康保険証とマイナカードを一体化し、現行の保険証を廃止する予定は維持する方針だ。
ここまで混乱が広がっている以上、個人情報の漏洩(ろうえい)など国民の不安払拭を最優先しなければならない。来秋の廃止に固執することなく、廃止までに十分な移行期間を設けるなどの取り組みを検討すべきだ。
政府が8日開いた情報総点検本部で中間報告が公表された。マイナカードをめぐっては今年5月以降、健康保険証の機能を持たせるマイナ保険証や公金受取口座だけでなく、障害者手帳などでのひも付けミスが相次いで発覚したため、6月から総点検を始めている。
今後の点検作業については関係機関や自治体に丸投げするのではなく、政府も積極的に協力し、早期完了を目指す必要がある。そのうえで誤りを防止するため、入力作業のデジタル化などを進めてほしい。
政府は中間...
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