園芸ギガ団地構想を掲げるＪＡ福島さくら（本店・郡山市）は京都大、福島大などと連携し、ピーマンの収穫・選別作業を省力化する装置を開発する。出荷規格に適しているかどうかをＡＩ（人工知能）が瞬時に見分け、自動で振り分ける。ＪＡによると、農家の労力を従来より３割ほど削減できる。新たな担い手の確保と生産拡大につなげるとともに、高品質ピーマンのブランド化を図る。研究・開発は国の公募事業に採択され、今年度から２年間で約２億円の補助を受ける。２０２５（令和７）年の実用化を目指す。
畑、選果場の２段階で省力化を図る。畑では収穫したピーマンを運ぶ台車を改良する。台車の箱に入れると、事前に学習させたＡＩが変形の有無などを判別。出荷用の箱と、出荷できない規格外用の箱に自動で振り分ける。
台車には衛星利用測位システム（ＧＰＳ）も搭載する。ＡＩと連動し、収穫した位置、出荷可否をデータ化してマップで示す。規格外が多い苗を一目で確認できるなど、ほ場管理が容易になる。
共同選果場ではコンベヤーで運ばれるピーマンをカメラで捉え、サイズごとに自動で分別する。特殊な光を当てて小さな傷も見分け、規格外のものは自動でコンベヤーから外れる仕組みを整える。人の目で確かめる作業が不要になり、選別精度が上がる。
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