島根県隠岐の島町有木の山中でクモの日本七大珍種とされる「カトウツケオグモ」が見つかった。体長約1センチの雌で、標本として隠岐自然館(隠岐の島町中町)で近く展示される。
7月30日に「有木クヌギの森」であった小学生向けの昆虫観察会で、草むらで振った網に入り、虫籠に入れて持ち帰った中で、隠岐自然館の白石泰志学芸員が見慣れないクモを見つけた。観察会にも参加した島根大隠岐臨海実験所の小野廣記助教が、カトウツケオグモの雌と確認。糸を張って網を張らない種類で、夜行性とみられる。
県内では2003年8月に隠岐の島町山田の林道で初めて見つかり、04年に松江市美保関町森山、12年には海士町でも発見された記録があるが、県の改訂レッドデータブックによると、発見された個体は全国でも四十数匹にとどまる。
白石さんは「いろいろな生物が狭いエリアに凝縮して暮らす隠岐の特徴を表している」と話した。 (鎌田剛)
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