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「エウブロンテス・ノビタイ」と命名!
中国で新種の恐竜の足跡化石発見!!
「のび太」に由来する名前がつけられました!
◎8月14日(土)より、川崎市 藤子・F・不二雄ミュージアムにて「エウブロンテス・ノビタイ」のレプリカを展示公開中!

中国四川省で新種の肉食恐竜の足跡化石が発見され、その化石になんと「のび太」の名前がつけられました! その名も「エウブロンテス・ノビタイ」!! いったいなぜ? どうして? それには恐竜と『ドラえもん』にまつわる、長くて深〜い関係があったのです!!
2021年7月、中国地質大学(北京)の恐竜足跡研究チームは、「中国四川省の白亜紀前期足跡化石の新種エウブロンテス・ノビタイ」に関する論文を公開しました。最後の「ノビタイ」の部分が、ドラえもんの「のび太」に由来します。

この貴重な化石が中国四川省で発見されたのは2020年7月のこと。四川省を襲った集中豪雨の後、ひっくり返った板状の岩石の上に4つの足跡が刻まれているのが見つかりました。中国地質大学(北京)のシン准教授らがこの足跡を詳しく調査した結果、肉食の恐竜エウブロンテス類の新種であることがわかり、この研究が国際的な学術誌で認められたことで今回の命名に至りました。
シン准教授は1982年生まれの39歳。子どもの頃からの『ドラえもん』ファンで、2020年12月に中国で公開された『映画ドラえもん のび太の新恐竜』(日本では2020年8月公開)の中で、のび太が新種の恐竜に自分の名前をつけているのを見て、今回の足跡にのび太の名前をつけたとのこと。学名はラテン語の文法でつづられるのが基本で、「のび太」に人名を示す接尾辞「i(イ)」をつけて「エウブロンテス・ノビタイ(Eubrontes nobitai)」と命名したそうです。

エウブロンテスは元々アメリカのコネチカット州で発見されたジュラ紀の肉食恐竜の足跡につけられた学名で、エウ(真の)+ブロンテス(地響き、雷)という意味。二足歩行で、3本の指先に鋭いカギツメの痕があることが肉食恐竜の証です。ノビタイは白亜紀の地層から初めて発見されたエウブロンテスになります。

ノビタイは、これまで報告されているエウブロンテスの他の種よりも第2指と第4指の左右の開きが大きいこと、中央の指(中指)がやや外側に向いていること、幅広な足をしていることなどから新種と認められました。

足裏の長さ(約31センチ)から、ノビタイは全長4メートル程度と推察され、今から約1億2500万年前の白亜紀前期に地上を歩いていたと考えられています。ただエウブロンテスはこれまで足跡の化石しか見つかっておらず、どんな恐竜だったのかはまだよくわかっていません。